CHILD 子供・中高生の矯正

子供のうちから始める矯正治療

矯正治療は成人してからでもできますが、小児矯正に取り組むと、顎の成長を利用して永久歯が整列するスペースを確保することができます。そのため、成人矯正で時に必要とされる、「スペースを確保するための抜歯」を回避できる可能性が上がります。また、歯列が整えば虫歯リスクが下がりますし、歯科医院に通う習慣がつくこともお子様の人生にとってプラスになるでしょう。

お子さまのこんなクセ気になりませんか?

  • 歯並びが悪い
  • あごが前に出てしまう
  • お口がぽかんと開いている
  • 指しゃぶりがやめられない
  • 口元を突き出すクセがある
  • 口呼吸をしている
  • すぐ頬杖をついてしまう
  • 風邪をひきやすいように思う
  • いびきをよくかく

子供の内から矯正治療を始めるメリット

  • 01

    矯正治療中に
    永久歯列が完成する

    最後に残る乳歯はその後から生えてくる永久歯よりも少し大きいです。歯が抜けた後、奥歯が手前に寄ってこないように調整することで、歯が抜けたスペースを利用して永久歯の歯並びを整えることができます。

  • 02

    顔面骨格の成長を
    利用できる

    思春期性成長の時期は、子供の顔から急速に大人の顔に変化していきます。その変化を利用する事で治療をスムーズに行うことができます。

  • 03

    精神的に素直で
    自分の意志をはっきり持てる

    矯正治療はドクターに任せきりではなく、患者様自身の協力が必要な治療。いわゆる思春期に入るとなかなか治療への協力が得られない事があります。精神的に素直な時期に開始する事で、思春期に入る時期には矯正治療も仕上げの時期に入ることができるのも大きなメリットです。

お子様の矯正治療を行う時期

歯の交換と顔の成長を優先させる
(初期治療:6~8歳)

上あごと下あごの前歯・奥歯が子供の歯から大人の歯に入れ替わる年齢です。この時期に上の前歯が重なってきたり、出っ歯や受け口である場合、上あごや下あごに取り外しのできる矯正治療装置を装着し、顎の横幅を広げたり、前後的な咬み合わせのズレを改善します。
「初期治療」の後は、横の歯の生え変わりを観察し、続いて永久歯列期の治療がスムーズにできる様に準備をします。米国矯正歯科学会では、どんな子供でも7歳までに矯正専門医の診察を一度は受ける様に推奨しています。

美しい歯並びと正しい咬みあわせ
(包括治療:10~12歳)

乳歯と永久歯の両方があるこの時期を、混合歯列期と言います。この時期には、お子様の成長に合わせて変化するあごの大きさや咬み合わせを正しく整えていきます。永久歯がすべて生え揃ってからは実際に歯並びを綺麗にしていくため、10~12歳は土台作りをしていく期間になります。

中高生の矯正治療
(12歳~)

中学生から高校生位の年齢になると永久歯はほぼ揃って、ブラケットを着けて行う本格的な矯正治療をスタートする時期となります。成長期のため、細胞の活性も高く、歯を動かす矯正力にも反応が良い時期です。個人差はありますが、残っている顎の成長を治療に利用できる有利な時期でもあり、これが大人の方との一番の違いになります。
また、成人前のこの時期に矯正治療を通してブラッシングや口腔衛生の習慣を身につけることで、良い歯並びと健康なお口で生涯にわたって食事を楽しんでいただけると思います。矯正治療を行うことにより、ご自身の笑顔に自信を持つことができ、対人関係にも大きなプラスとなる事でしょう。
高校受験や大学受験、部活動などにも忙しい時期でもありますが、将来の夢に向かって、この時期に矯正治療を受けることは大きなメリットがあると考えます。

当クリニックの小児矯正

MFT(口腔機能訓練)

MFTとは、「口の周りの筋肉の機能を改善する口腔筋機能療法」です。英語ではOral Myofunctional Therapyといい、Myo(筋)の「M」、Functional(機能)の「F」、Therapy(療法)の「T」という意味を指します。
MFTによって筋肉のバランスを整えることで、歯並びを良くできますし、発音や嚥下(飲み込む動作)も適正化しやすくなります。成人した人でも効果は期待できますが、特に成長期に行うことが効果的です。口呼吸しがちなお子様を鼻呼吸が常態化するように誘導できるので、健康上さまざまなメリットがあります。

  • メリット

    • 計画的に矯正治療を行えるため、矯正治療の効果を維持しやすいです
    • 矯正後の後戻り防止が期待できます
    • 舌の前方突出をコントロールすることで、開咬など、不正咬合の改善が期待できます
  • デメリット

    • お子様の治療の場合、ご家族のご協力が必須です

拡大床

拡大床はネジを使った調整方式で横方向に拡大できる矯正装置です。歯に引っかけるワイヤー部分とお口の中の粘膜部に接するプラスチック素材の部分、中央部の調整ギミック部分から構成されています。ネジを回すことで少しずつ顎の幅を広げていけるので、成長期に使うことで永久歯がきれいに整列できるスペースの確保に役立ちます。この時期に適正な顎の幅を確保できれば、抜歯をしなくても最終的な矯正ができるメリットがあります。そのため、乳歯と永久歯が混在する時期に使用することが多いですが、永久歯に生え変わった後に、保定装置として使用される例もあります。

  • メリット

    • 着脱できるため、食事は通常と変わりなくできます
    • 比較的痛みが少ないです
    • 装置は清掃しやすいので衛生的に使用できます
  • デメリット

    • 規定時間装着しないと効果が少ないです
    • 発音しにくい場合があります
    • 慣れるまで少し違和感があります

プレオルソ

プレオルソは、マウスピース状の装置を使って行う矯正方法の一種で、4~9歳くらいのお子様を対象として使用することが一般的です。直接的に歯を動かすことを主目的としておらず、口の周辺にある筋肉を適切に成長させることを重視しています。お口の周辺には、食事や嚥下、会話などに使う筋肉が多数存在し、これらの筋肉が適切に発達することで、結果的に歯並びも良くなるという治療方法です。

  • メリット

    • 歯並びだけでなく口周りの筋肉の機能を改善します
    • 「お口ポカン」の改善にも効果があります
    • 家にいる時1時間以上と寝ている時に装着するだけです
    • 柔らかく取り外し可能なので安心・安全です
  • デメリット

    • 鼻呼吸が難しい患者様は最初に使用困難な場合があります
    • 細かい歯の動きは困難になります

矯正治療時の抜歯について

当クリニックでは、お子様の矯正歯科治療を行う際にはなるべく歯を抜くことがないよう順を追って矯正治療を行っております。しかし、もともと通常より顎が小さく、歯が著しく大きい場合、不要な親知らずが生えた際には抜歯を行うことがありますことをご了承ください。

矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

矯正歯科治療は公的医療保険の適用外の自費(自由)診療となります。

  • 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
  • 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
  • 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
  • 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
  • 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
  • ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
  • ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
  • 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
  • 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
  • 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
  • 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
  • 矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
  • 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
  • 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
  • あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
  • 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
  • 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
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